CAさんの1ヶ月のスケジュールって、気になりますよね?日本人だと日本線が多いのか?いきたい国にリクエストはできるのか?
今回はカタール航空客室乗務員の、1か月フライトスケジュールや、その他の謎を紹介します。
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1か月のフライトスケジュール
私たち客室乗務員は、フライトスケジュールのことを『Roster(ロスター)』と呼びます。
フライトには2種類あります。約5,5時間以上飛んだ便では、その国の先にステイする『レイオーバー』と、日帰り便『ターンアラウンド(ターン)』があります。ターンではその国にステイせず、ベースのドーハに帰ってきます。
レイオーバーは、基本24時間です。片道10時間ほどかかる日本でも、24時間です。一番短いレイオーバーで、12時間の場合もあります。ニュージーランドは片道16時間かかるので、36時間ぐらいあります。
では、ある月に実際にあったロスターを紹介します。
1日 | マニラ→ドーハ(深夜便) |
---|---|
2日 | → |
3日 | OFF |
4日 | OFF |
5日 | OFF |
6日 | ドーハ→ウガンダ |
7日 | ウガンダ→キガリ→ドーハ |
8日 | → |
9日 | ドーハ→バンコク(深夜便) |
10日 | バンコク→ドーハ |
11日 | OFF |
12日 | → |
13日 | ドーハ→モルディブ |
14日 | モルディブ→ドーハ |
15日 | ドーハ→ルーマニア→ドーハ |
16日 | OFF |
17日 | OFF |
18日 | ドーハ→バルセロナ |
19日 | バルセロナ→ドーハ |
20日 | → |
21日 | ドーハ→スイス(深夜便) |
22日 | スイス→ドーハ |
23日 | OFF |
24日 | OFF |
25日 | ドーハ→クエート→ドーハ→ギリシャ |
26日 | ギリシャ→ドーハ |
27日 | Rest |
28日 | → |
29日 | ドーハ→成田(深夜便) |
30日 | 成田→ドーハ |
アジアから、ヨーロッパ、アフリカと1か月で大陸を超えまくってるスケジュールですね。笑
これは実際に私が飛んだロスターです。フライトがなく『→』と書いてある日は、深夜便のために会社に行くのがその日の夜になるので、業務としてカウントされる日です。又は、日付を超えて帰ってくる時も『→』になるのでOFFではありません。
Restは日付を超える直前に帰ってきた(23:55)場合に、次の日はRestとなります。しかしフライトに呼ばる可能性もあるので、OFFではなくお家でお休みするのが好ましいです。
特に、18日から22日までのスケジュールはかなり体力的にきついスケジュールです。20日の(05:30)に飛行機がドーハに着陸して、21日の(02:00)にはスイスに向かって飛行機が離陸します。着陸と離陸の前後には、会社に向かったりブリーフィングがあったりするので、帰って寝てまたお仕事へ。という感じでした。
25日のクエート線日帰りの後、飛行機を変えてアテネに向かいました。アテネでレイオーバーでしたが、朝からずっと飛んでいるのです。
この月は、スタンバイがありませんでしたが、ある月には4日続けてもらうことが多いです。もちろん1日のみの日もあります。
行きたいフライトにはリクエストができる?
行きたい国や都市があれば、前の月にフライトのリクエストができます。リクエストのことを『Bid(ビッド)』と呼ばれています。
私はこの月、モルディブ線とバルセロナ線をリクエストしてもらえました。たくさんビッドできるのですが、1・2個もらえたらいい方です。もちろん全くもらえない月もあります。全ては運ですね。
フライトだけでなく、OFFが欲しい日にもリクエストができます。リクエストはスケジュールに関することでしたら、様々なリクエストができます。(もらえるかどうかは別です。笑)
フライトがスワップ(交換)できるってホント?
外資系ではよくあるのですが、フライトを交換(スワップ)することも可能です。
条件があり、毎回必ず成功するわけではないのですが、日付と時間帯がほとんど同じで、双方のクルーが承諾した上でスワップをすることが可能です。
ただ、なかなかスワップ相手を見つけるのも大変です。OFFとフライト交換もたまにできますが、規約が難しいのでとりあえずチャレンジだけしていました。笑
日本人だと、日本線が多いのでしょうか?
答えは『Yes』。
日本線には、日本人が基本2名います。他の線や国には、なかなかそういった決まりがないのですが、日本線には日本人がランゲージスピーカーとして必要なので1か月に1、2本はもらえます。残念ながら、もらえない月もあります。
しかし、日本線はとってもCAからも人気の路線で、みんなリクエストしています。他の国のクルーたちは日本線が飛びたいのですが、そのクルーたちに比べると日本人は日本線がもらいやすいです。
逆に、日本線を他のフライトに交換したいときは、ランゲージスピーカーの日本人クルーを探さなくてはいけません。
なぜ、日本線だけランゲージスピーカーがいるのか
カタール航空は、日本線にとってもこだわっています。
日本線だけ、日本のビールを提供したり日本食チョイスがあったり、緑茶があったりと他の線にはないサービスがあります。他の便では全て同じサービスなのですが、日本線だけ特別なんです。
他にも、日本語のアナウンスもあります。他の便では、基本的にはその国の言語でアナウンスはありません。日本だけです。
なので、日本人が日本の文化やサービスを他のクルーに伝えたり、英語ができないお客様の手助けとして必要なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
私もCAになる前は、『スケジュール』がとっても気になっていたので今回紹介してみました。とにかくいろんな国に行きたいと思っていたので、見ての通りいろんな国に行けます。
レイオーバーでは、その国で買い物や観光をしたいので、基本的にカタールでのOFFは1日中寝ていました。本当に体力勝負のお仕事ですので、日頃から運動やどこでも何時でも寝れる力もとっても大切だと感じます。でも、体力さえあれば本当にやりがいのある、楽しいお仕事です。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。